鉢植えのローズマリー|植え替え・剪定するときの3つのコツ

ローズマリーは植え替えが苦手。とは、よく聞きます。

じゃあ鉢植えのローズマリーは植え替えしないほうがいいの?

という疑問が出てきます。

私自身はローズマリーを8年ほど育ててきて、毎年のように土の入れ替え(植え替え)をしています。

生育が旺盛なローズマリーは、鉢植えにすると1年で根が詰まってしまうからです。

結局、植え替えが必要になってくるのです。

この記事では、毎年の植え替えの経験からわかったローズマリーの植え替え・剪定のコツを解説します。

コツ① 3月下旬・8月下旬に植え替えする

長年、ローズマリーを見ていると、

一斉に新芽を出して成長し始めるのが4月と9月

ということがわかります。

鉢植えのローズマリーを植え替えするのは、この成長し始める直前が一番良いと感じています。

3月下旬・8月下旬に植え替えする理由

4月と9月、新芽に栄養を送り込むために、根を一生懸命に出します。

その直前に植え替えを済ませてしまうわけです。

植え替え直後のローズマリーの画像
植え替えたばかりのローズマリー(マリンブルー) 2020年3月下旬

私自身は、毎年3月下旬に1回くらいある小春日和こはるびよりに植え替えをしています。

ポカポカした陽気のなかで植え替えすると、ローズマリーも気持ち良さそうに見えます。

植え替え自体は、春先・秋口のいつでも大丈夫

ローズマリーの植え替えに適した時期は春(3下旬~5月いっぱい)と秋(8下旬~9月いっぱい)です。

この時期を過ぎると、せっかく成長する時期に新しい土が間に合わなくなってしまうのでもったいないです。

6月(梅雨)と10月(秋雨)は土が湿りっぱなしになるので、植え替えは避けたい時期になります。

ちなみに、ローズマリーを水挿しして発根する確率が高いのも4月・9月です。

ローズマリーを挿し木(水挿し)で発根させるコツ

コツ② 根を小さくしたら、枝葉も剪定する

鉢植えの植物を植え替えるときは、ひと回り大きな鉢に…。と言われます。

これだと、植え替えるたびにどんどん鉢が大きくなっていってしまいます。

ひと回り大きな鉢を置けるスペースがあるなら、そのまま根をいじらずに植え替えした方が良いです。

しかし、鉢を置けるスペースが限られている場合は、同じ鉢に植え替えせざるを得ません。

こういうときは、植え替えのときに根を少しだけ切り落とす必要があります。

  1. 根詰まりして鉢の形になった”肩”の部分の根を切り落とすようにします。
  2. 根を小さくしたら、枝葉も同じくらいのサイズに剪定します。

根を少しだけ切り落とす理由

同じ鉢に植え替えるときに、新しい土を入れるスペースを作る必要があるからです。

基本的には、根は極力いじらないようにします。

しかし、鉢の形になるくらい根が詰まっているなら、根を切り落とすしかありません。

根を小さくしたら、枝葉も剪定する理由

根を切り落とされたローズマリーは、いままでと同じ量の栄養補給をできなくなるからです。

枝葉を剪定してやることで、根にかかる負担を軽くしてあげるのです。

せっかくモリモリに成長したローズマリーを小さくするのはかわいそうですが、根のために剪定してあげます。

剪定するときは、下のような枝を切り落とすようにします。

  • 周りの枝よりも細くて弱々しい枝
  • 外側に飛び出した枝

コツ③ 植え替え直後にたっぷり水やりして、一週間放置する

ローズマリーを植え替えたら、たっぷりと水やりします。

じょうろではなく、ペットボトルやヤカンなどを使ってドボドボと一気に水を流し込むように水やりします。

鉢植えのローズマリーに水やりしている画像
植え替え直後のローズマリー(ウッド)に水やりをする 2020年3月下旬

このとき、水が鉢底からスムーズに抜けていくなら、水はけが良い理想的な状態です。

水やりが終わったら、直射日光の当たらない風通しのよいところに移動して一週間放置します。

普段のローズマリーの水やりにも、じょうろはおすすめできません。

ローズマリーの水やりは、土を湿らすのが目的ではないからです。

鉢の中の空気を入れ替える目的(窒素を抜く目的)で、ドボドボと水を流し込むように水やりするのがコツです。

植え替え直後にたっぷり水やりする理由

根の隙間に土が入っていくようにするためです。

植え替えの作業中に、根には隙間ができてしまいます。

植え替えるときも、土と根の間に隙間ができてしまいます。

そこで植え替えの直後にたっぷりと水やりするのは、この隙間を埋めるためなのです。

一週間放置する理由

新しい根をたくさん出させるためです。

植え替え直後にあげた水が抜けていくと、だんだん土が乾いていきます。

このとき、ローズマリーは、乾いた土の中で水を欲しがって根を出し始めます。

この習性を利用します。一週間放置して根をたくさん出させようというわけです。

新しい根がたくさん出れば、植え替えしたにもかかわらず元気に新芽を伸ばし始めるのです。

まとめ

  • 植え替えは3月下旬・8月下旬が最適。新芽を伸ばす前に植え替えを済ませてしまう。
  • 同じ鉢に植え替えするときは、根をほんの少しだけ切り落とす。そのとき、枝葉も剪定する。
  • 植え替え直後はたっぷりと水やりする。その後、直射日光の当たらないところで一週間放置する。